¿Quienes Somos?


日墨協会 歴史原稿

1956年7月27日に正式に発足され、翌28日に大使公邸に日本側·メキシコ側各10名の計20名の発起人が集まり、公証人の前で証書にサインを行い、その活動を始める。日本側発起人には松本三四郎、木村叡、加藤平治、堤三吉、関口貞司、岩垂貞吉、荒井輝夫アルベルト、荒井久子、木村義雄、松井伊作の10名、メキシコ側にはルイス·ロドリゲス、ラモン·イトゥルベ将軍、カリーヨ·ヒル、ルイス·ガリンド、ミゲル·マンテローラ、ヘスス·ラミレス·フローレス、ライムンド·レーマン、アルトゥーロ·サダ、ダビ·カサーレス、ルイス·モンテハーノらが名を連ねた。その後名誉会長には千葉皓大使、名誉理事には元大統領パスクアル·オルティス·ルビオや元メキシコシティ市長と駐日大使を務めたハビエル·ロホ·ゴメスらを迎え、日系社会のシンボルとしてメキシコにおける日本とその文化に対する知識を広く普及すること、また、長い友好関係の歴史をもつ両国の関係の深化とその発展のための活動を積極的に行っている。


現在の日墨会館は日墨協会発足の3年後の1959年1月30日に開館式が行われた。会館の設立を巡っては第二次世界大戦時にメキシコ政府によって凍結されていた日本公使館の資産6万4,000ドルの返却金を元手に、日墨両国の将来のためにできることはないかという考えの下、日墨会館開設案が誕生した。日墨協会の敷地には前述の発起人の一人である、松本三四郎氏が所有していた約2万6,000平方メートルに及ぶ土地に決まり、松本氏の寄付とコロニアからの寄付で購入された。しかし日本公使館の資産はすべて会館開設に回され、家具調度品や設備等は資金不足により揃えることができなかった。そこで発起人の木村叡は日本へ渡り、建設費用の寄付のために奔走することになる。木村の寄付集めは外務省の協力もあり、トヨタ自動車工業社長の石田退三やJETRO創設者の杉道助、伊藤忠商事の創設者である伊藤忠兵衛など当時の日本財政界の大物7名が日墨会館建設の推薦状をしたためた。その結果総勢46社から多額の寄付を集めることができ日墨会館の完成に至った。発起人はもちろんのこと、外務省や財界の大物たちの協力により開館された日墨会館は日本風家屋の本館に日本間、バー、食堂を備える、日系人にとって同郷の仲間と語り合い、故郷の味を楽しめる憩いの場となった。特に食堂では本格的な日本料理をメキシコシティで楽しむことができる初のレストランとして盛況した。日本人にとってなじみ深いざるそばから本格的な懐石料理と、当時提供していた料理はバラエティに富み、食材も日本から直接取り寄せたものを使用し、日本の味を完璧に再現していた。このレストランの歴史は現在まで脈々と受け継がれ、現在ではメキシコの食材を生かした創作和食や日本と西洋のコラボ料理などのメキシコ人にも受け入れられやすい料理から本格日本料理まで幅広く提供しており、日本の食文化を伝えてきたレストランの伝統を守りつつ、メキシコ人のニ-ズに合わせた料理の提供を行っている。


日墨協会の誕生は早くから世界中の日系社会の注目を集め、創設後すぐの1961年には当時国会議員でのちに総理大臣となる中曽根康弘氏の訪問や1964年に当時の明仁皇太子殿下と美智子妃殿下(現上皇·上皇后両陛下)のご訪問を受け、メキシコにおける日系社会を代表する組織としての地位を確立するに至った。その後もメキシコシティ市長やアルバロ·オブレゴン区長に代表される日墨両国の政治家や知事などの要人や著名人との会談や訪問を受けており、当協会のメキシコにおける重要性を物語っている。

日墨協会の活動は多岐にわたるが、日墨協会は1968年のメキシコオリンピックの際に日本選手歓迎委員会を組織し、同年に日本語通訳養成講座を開設して以来、日本語の普及事業を積極的に展開している。また、日墨協会は常日頃からの慈善団体への寄付に加え、1985年のメキシコ大震災の際には見舞金の寄付や被災者のために日墨協会を開放している。同様に、阪神淡路大震災が起きた年には被災者救援のための寄付金集めをメキシコで行った。近年では2015年のチアパス洪水災害の際に日系人支援や熊本を襲った大震災への義捐金の呼びかけを行うなど、日本とメキシコ両国のために協会ができることを積極的に行ってきた。1997年のメキシコ日系移民100周年記念式典において日墨協会は中心となって式典の成功のために尽力した。秋篠宮ご夫妻をはじめ、日墨両国から多くの関係者を招待し、生け花や琴の演奏会など日本文化の展覧会や日本文化の紹介を行った。2006年日墨協会創立50周年記念には、当時のフォックス大統領と成田右文特命全権大使のご臨席を賜り、盛大に記念式典および諸行事が行われた。そして2016年に日墨協会は設立60周年を迎え、日本の伝統文化の紹介から現代的な日本文化の普及も包括する活動をメキシコ各地にて精力的に行っている。また同年には在メキシコ日本国大使館のご協力のもと、当時の皇太子殿下(現天皇陛下)を日墨協会へご招待することができた。2016年は当協会60周年記念行事と合わせ、アカプルコにて第13回全国日系人大会を開催し、メキシコ各地に在住している日系人約150名の方にお集まりいただき、改めてメキシコにおける日系人の歴史を回顧し、日本文化について知る機会の提供を行った。全国日系人大会は当協会主催の下、2年に1度メキシコに点在する日系コミュニティどうしのつながりを強化するために開催されている。このような日々の活動が評価され、設立60周年を迎えた2016年に平成28年度外務大臣表彰を受賞している。


現在、協会敷地内には1964年の皇太子·同妃両殿下(現上皇·上皇后両陛下)のご来墨に際して完成された日本庭園を有し、両陛下ご来墨記念に植樹された青桐や日本人メキシコ移住90周年記念の桜など様々な樹が植えられており、四季折々の美しさを楽しむことができる。また、日本文化を学ぶ場として日本語教室が併設され、日々日本語学習に励む生徒の姿が見られる。別棟の文化会館では日本伝統文化の展示会が頻繁に開催されており、日本伝統文化を知る機会の提供を行っている。そして年3回行われる当協会主催の日本祭りでは、日本の伝統舞踊、伝統音楽から最近のポップミュージックのステージ、また、メキシコに多く存在する県人会の協力のもと日本各地の郷土料理、日本の民芸品、盆栽、本などの販売が行われ、毎回絶大な人気を博している。各イベントや協会の活動内容に関しては毎月発行の日墨協会誌「Boletín Nichiboku」を照会されたい。


在墨日本人、日系人皆様の多大なるご支援の下、日墨協会は会員数330名を突破し、在メキシコ日本大使館や日本メキシコ商工会議所、日墨学院とともにメキシコにおける日本社会の中核を担っている。当協会は今後も日本とメキシコの穏やかな関係の「結び目」の役割を果たしていく所存である。